桜の開花宣言が待たれる今日この頃ですが、お菓子の世界では春爛漫。色とりどりの花々をイメージしたお菓子が沢山登場していますね。

30歳を目前にしたあたりだったか、「季節の移ろいって愛おしいものだな」「四季を大切にしたいな」と思うことが増えました。衣替えを急かされるだけの慌しいものだった季節の移り変わりが、時間に追われる私に”時間の区切り時”を教えてくれる存在になりました。

とはいえ、季節ごとの花を室内に飾ったり、ベランダのプランターに種を撒くことなどは億劫に感じてしまう私。四季を大切にするためにしたことは、やはり(?)食生活に季節を取り入れることでした。

先週末、JR京都伊勢丹の地下食品売り場で私の実家とお姑さんへのお土産を探していたとき、私の目に飛び込んできた和菓子。京都の老舗和菓子屋・・鶴屋吉信の「花の舞」という春の和菓子。

値段の高い安いが気になります。でも、、、例年よりも早いとされた桜の開花宣言とはうらはらに冬に逆戻りした寒い毎日。かじかんだ手と冷え切った体と少し疲れた心と。そんな春を求める私の心を捉えて放さなかった、「花の舞」。

わずか数センチ×数センチの中に表現された春。見る人の記憶を呼び起こし、見る人・食す人の内なる春を感じさせてくれるピンクの花びら。よく見るとお皿の模様が梅っていうのがちょっと(;^_^A

でも和菓子ってすごい。小さな庭園に宇宙を現した日本庭園と同じなんでしょうね。外に外にと広がる華やかさが魅力の洋菓子とは逆?細部へ細部へとどんどん凝縮されてく濃密さ。つくづく日本に生まれてよかったなぁって思う瞬間でした。

春の支度はまだ先延ばししているけれども、お菓子が運んできてくれた春に感謝。今日の午後はどこへ行こうかな(^-^)