大正生まれの料理研究家・鈴木登紀子さんの本を買いました。

鈴木登紀子さんという料理研究家を知ったのは、
明石家さんちゃんねる」(MBS・毎週水曜午後9時放送)の
「料理ちゃんねる」のコーナーでした。

はじめは、
明石家さんまの話をほぼ聞かず、
とぼけた会話をするばぁばだな、と
ただ笑って見てるいだけでした。

ところが、彼女が作るお料理!
季節の野菜や魚がまるで宝石のよう!

きらきらと瑞々しい前菜から始まるお料理は
番組の間に作ったと思えないほどの美しさ!!
お料理に使われた食材は忘れても、
あの美しく調理され、盛り付けられたお料理は
私のまぶたから離れず記憶されています。

そんな感動が覚めやらぬ時期に
登紀子ばぁばのお料理たしなみ帖
という本を手にしました。

鈴木登紀子さんが若い私達に向けて
お料理の心構えから、基本的な調理法までを
言葉だけで綴った本です。

「お台所がびちょびちょじゃダメ」という一文に、
水一滴までキレイにふき取るように教えられた
小学時代の家庭科の授業が思い出されました。
こんなこと出来ないよ!と反抗していたことが
とても情けなく思い出されました。。。

いつもなら数時間で読み終える分量の本ですが、
登紀子ばぁばのお料理たしなみ帖」はダメ。。。
1テーマを読み終えるたびにお台所に立ってしまいます。
そのせいでまだ十数ページしか読めていません。
読み終わりの時期も想像がつかないです。。。

というのは、そのテーマで書かれていることが
できるようになるまで次を読む資格がない。
そんな引き締まった気分になってしまうんです。

けっしてお説教くさい内容の本ではありません。
「お料理とは、お台所仕事とはこういうものですよ」
と書かれてあるだけ。
ただ、その文章もとても日本語が美しいから、
気持ちが和らぎ、私も心がけようという気持ちになるんです。

だから1テーマ1テーマ、ゆっくりゆっくり。
まるでよちよち歩きの赤ちゃんみたい。
きっと私のお料理のレベルが
よちよち歩きって事なんでしょう(*^_^*)

写真が豊かなレシピ本とは一味違うお料理の本。
台所仕事を厳しく教えてくれる人が身近にいない人には
一読する価値がある本だと思いました。

登紀子ばぁばのお料理たしなみ帖